フィリピン 平均給料が気になって検索している方へ向けて。
この記事では2024年時点の平均月収や年収の中央値、平均時給などの基本データをわかりやすく解説します。
フィリピンは職業別に収入の差が大きく、都市部と地方でも月収にかなりの開きがあります。
また、月収を日本円で換算した場合の生活イメージや、富裕層にあたる水準についても触れています。
現地で働くことを検討している人や、移住の参考にしたい人にも役立つ内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
- フィリピンの平均月収や年収の中央値、平均時給の目安
- 月収を日本円に換算した場合の生活感覚
- 職業別の収入差や公務員の給料事情
- 富裕層にあたる年収水準と収入格差の背景
フィリピン 平均給料の最新データを解説

平均月収は?2024年の統計データ
2025年5月時点での最新公開データによると、2024年時点のフィリピンの平均月収は約44,980ペソ(約117,000円)とされています。
これは全国の給与を均した「平均値」であり、高収入層も含まれるため、実態より高く見えることがあります。
この数値から見ると、フィリピンで働く多くの人の月収はおおよそ10万〜12万円前後。
ただし、実際の生活水準を考えるには、「年収の中央値」や職業別の収入とあわせて把握することが大切です。
たとえば都市部では平均を超える収入を得ている人もいますが、地方ではそれ以下の月収で働いている人も多く、地域差による格差が大きいのが現状です。
都市部は物価が高く、求人も多いため、同じ職種でも給与が高くなる傾向があります。
人材を集めるための工夫や、求められるスキルの違いも、地域によって収入に差が出る理由のひとつです。
フィリピンの年収中央値はどれくらい
「中央値」とは、すべての収入を並べたとき、ちょうど真ん中に位置する金額のこと。
フィリピンの年収の中央値は、約240,000〜250,000ペソ(約62万〜65万円)とされています。
月収に換算すると、20,000〜21,000ペソ(約52,000〜55,000円)程度です。
平均値とは違い、極端に高い・低い収入に左右されにくいため、「実際に多くの人が受け取っている金額」に近い指標です。
この金額からも分かるように、フィリピンでは高い収入を得ている人はごく一部であり、多くの人が月5万円前後の収入で生活しています。
そのため、複数の仕事を掛け持ちしたり、家族の誰かが海外で働いて送金することで家計を支えているケースも少なくありません。
フィリピンの平均時給は?都市部との違いも紹介
フィリピンの平均時給は、2024年時点でおおよそ117ペソ(約290円)前後とされています。
これは、国内の全職種・全エリアを対象にした平均的な水準です。
そのため、地域によって時給には大きな差があります。
たとえば、マニラ首都圏では平均より高く、130〜150ペソ(約320〜380円)前後となるケースも。
一方で、地方部では90〜110ペソ(約230〜270円)程度にとどまることも珍しくありません。
時給ベースの感覚は、最低賃金と労働時間からもある程度見えてきます。
フィリピンでは地域によって異なりますが、1日の最低賃金はおよそ570〜650ペソとされ、一般的な8時間労働を基準にすると、時給換算で70〜80ペソ(約170〜210円)というのが最低ラインといえます。
業種によっても差があり、英語力やITスキルを活かせる職種では時給200ペソ(約500円)を超えることもありますが、一般的なサービス業や事務職では、100ペソ未満で働くケースも少なくありません。
フィリピンの月収は日本円でいくら?
フィリピンの平均月収は約45,000ペソで、2025年5月時点のレートでは日本円でおよそ12万〜13万円に相当します。
見かけの金額だけで考えると、「日本の一人暮らしではかなり厳しい水準」と感じるかもしれません。
しかし、フィリピンではこの金額でも比較的安定した生活が送れることもあります。
なぜなら、物価が全体的に日本よりもずっと安く、支出のバランスが大きく異なるからです。
たとえば、ローカルの食堂では1食100円ほど、通信費は月1,000円前後、都市部を除けば家賃も2万〜4万円程度と、日本よりずっとコンパクトに抑えることができます。
ざっくり言えば、フィリピンの月収12万〜13万円は、日本での20万円前後の生活感覚、
そしてフィリピンの月収約5万円は、日本での10万円〜12万円程の生活感覚に近いと考えられています。
そのため、「中央値」と呼ばれる実際に多くの人が受け取っている水準の20,000ペソ(約5万円)でも、
最低限の生活なら十分に可能です。
とはいえ、1人暮らしとなると家賃や光熱費の負担が重く、家族と暮らしている人が多いのも現実です。
つまり、月収を日本円に換算した数字だけを見るのではなく、実際にその金額でどれだけ生活できるかを、現地の物価水準とセットで考えることが大切なんですね。
フィリピンで年収400万は富裕層?
フィリピンで年収400万円(約160万ペソ)というのは、かなりの高収入にあたります。
現地の平均年収が約70万円前後であることを考えると、およそ5〜6倍の水準にあたり、実際には上位数%の高所得者層に入る金額です。
では、公式な「富裕層」の定義とはどうなっているのでしょうか?
フィリピン国家経済開発庁(NEDA)によると、5人世帯で月収が約24万ペソ以上(年収約290万ペソ/約750万円以上)の場合、その世帯は「富裕層(rich)」に分類されます。
この数値はあくまで家族単位での指標ですが、個人ベースで年収400万円を得ていれば、実質的に非常に豊かな暮らしができるレベルであることは間違いありません。
つまり、フィリピンで年収400万円というのは、公式な「富裕層」ラインにはやや届かないものの、生活水準としては十分に“富裕層のような暮らし”が可能な高収入だといえるでしょう。
フィリピン人ならではの暮らし方

日本と圧倒的に違うのは、家族と一緒に暮らしている割合です。
複数世代で同居している人がかなり多いです。家族、親戚、兄弟が隣近所に住んでいるのが当たり前なので
そうすると複数の住居や車などが必要なくなり。
一家ではなく、一族で持っていればいいという感じなります。
そのため一見平均給料が低く見えても、光熱費や家賃などはシェアになるので
ひとりあたりの支出は少なくなり生活が維持しやすくなる、というメリットがあります。
フィリピン 平均給料と職業別の年収差

職業別で見る年収差
フィリピンでは、職業によって年収に大きな開きがあります。
以下の表では、主な職種ごとの年収・月収の目安をまとめています。
職業 | 年収(ペソ) | 年収(円) | 月収(ペソ) | 月収(円) |
---|---|---|---|---|
ITエンジニア | 400,000〜800,000 | 約104万〜208万円 | 30,000〜60,000 | 約78,000〜156,000円 |
医師 | 500,000〜800,000 | 約130万〜208万円 | 40,000〜60,000 | 約104,000〜156,000円 |
看護師 | 200,000〜300,000 | 約52万〜78万円 | 15,000〜22,000 | 約39,000〜57,000円 |
カスタマーサポート | 220,000〜350,000 | 約57万〜91万円 | 17,000〜25,000 | 約44,000〜65,000円 |
事務職 | 200,000〜300,000 | 約52万〜78万円 | 15,000〜22,000 | 約39,000〜57,000円 |
小売・販売スタッフ | 100,000〜150,000 | 約26万〜39万円 | 8,000〜13,000 | 約21,000〜34,000円 |
このように、同じフルタイム勤務でも、職種によって2〜3倍以上の差が出ることも珍しくありません。
専門スキルが必要な仕事ほど、高収入になりやすいのが特徴です。
フィリピン公務員の給料事情とは
フィリピンの公務員は「収入は控えめだけど安定している職業」として人気があります。
月収の目安は、初任給で15,000〜25,000ペソほど(日本円で約4万〜7万円)です。
公務員と一口にいっても、その中にはいくつかの職種があります。
たとえば、公立学校の教師、警察官、消防士、地方自治体職員、国家官庁の事務職、税務署や裁判所職員などが挙げられます。
これらの職種は、年功序列での昇給制度が整っており、長年勤務を続けることで月収5万ペソ以上(約13万円〜)に達することもあります。
また、13ヶ月目の給与(クリスマスボーナス)や退職金、医療手当などの福利厚生も特徴的です。
とはいえ、収入面では民間企業、特に外資系やBPO業界と比べると見劣りすることもあります。
基本的に日本人がフィリピンで公務員になることはできません。
原則として、フィリピン国籍が必須とされているためです。
一部には「外国人専門家としての一時的な任用」などの例外的ケースもありますが、これは極めて稀で、一般的な公務員採用とは異なります。
年収1000万を超える職種はあるのか

フィリピン国内で「年収1,000万円以上」を稼ぐ人は、ほんの一握り。
現地の平均年収が約70万円前後であることを考えると、1,000万円というのは桁違いの高収入です。
主に以下のような職種や立場の人たちです。
・外資系企業の経営層・上級マネージャー
・医師や弁護士などの専門職(上位層)
・大手企業の駐在員(特に日本・欧米系)
・海外案件を扱うIT系フリーランス・エンジニア
・成功した実業家・起業家(不動産・輸出入・BPOなど)
・インフルエンサーやデジタルビジネスの運営者(YouTube・オンラインサービスなど)
中でも最近では、SNSや動画配信、デジタル商品などを通じて、個人で大きな収益を得ているケースも増えています。
ただし、これらの高収入はほとんどがグローバル市場や外貨ベースの取引によって実現されており、現地採用のみで到達するのは非常に難しいのが現実です。
フィリピン 平均給料と日本人の働き方
日本人がフィリピンで働くならどんな働き方がある?
日本人がフィリピンで働く方法は、大きく分けて以下の3つです。
駐在員として働く
日本の企業から派遣されるスタイルで、給与は日本水準(30万〜50万円以上)、住宅や医療などの手当が充実しているのが特長です。
その反面、語学力やマネジメント経験が求められ、勤務地の自由は少ない点もあります。
現地採用で働く
現地企業や日系企業に現地水準で雇用される働き方です。
月収は5万〜15万円前後が一般的で、生活費とバランスすれば無理なく暮らせます。
職種は、カスタマーサポートや営業、通訳、語学学校スタッフなど。
就労ビザは企業が支援することもありますが、自力取得が必要な場合もあります。
リモートワークで働く
日本の企業に勤めながら、フィリピンに住んでオンラインで働くスタイルです。
収入は日本円のままで、生活費の安い現地では非常に効率的。
ただし、観光ビザやSRRVなどで滞在することが多く、居住・医療などはすべて自己管理となります。
また2025年6月からはフィリピンでもデジタルノマドビザが発給される予定なので
リモートワークをしながら海外で働きたいという人には朗報です。
50歳以上の外国人が長期滞在できるビザ制度。
フィリピン国内の指定銀行に1万〜2万米ドル(約150万〜300万円)の預金が必要です。
※就労には別途許可が必要です。
現地の生活費と収入のバランス例(1人暮らし・家族暮らし)
フィリピンに移住を考えるうえで、「月いくらあれば生活できるのか?」というのは大きな関心事ですよね。
ここでは、1人暮らしと家族暮らしのケースに分けて、収入と生活費のバランスを具体的に紹介します。
- 家賃(ワンルーム):7,000〜15,000ペソ
- 食費(自炊中心):4,000〜6,000ペソ
- 光熱費・通信費:2,000〜3,000ペソ
- 交通費・交際費など:2,000〜3,000ペソ
→ 合計:15,000〜27,000ペソ/月(約38,000〜70,000円)
都市部での単身生活なら、工夫次第でコストを抑えつつ快適に暮らせます。
このくらいの生活費なら、現地採用の日本人でもやりくりは十分に可能です。
外食が多かったり、コンドミニアム暮らしを選ぶ場合は、もう少し上乗せになることもあります。
- 家賃(2LDK〜3LDK):20,000〜35,000ペソ
- 食費(外食も含む):10,000〜15,000ペソ
- 光熱費・通信費:4,000〜6,000ペソ
- 教育費(インター校や私立):15,000〜30,000ペソ
- その他(交通・雑費など):5,000〜10,000ペソ
→ 合計:54,000〜96,000ペソ/月(約14万〜25万円)
家族3人以上で暮らす場合は、住まいや教育費が大きなポイントになります。
家族暮らしになると支出は一気に増えますが、リモートワーカーや駐在員であれば無理なく対応できる範囲です。
教育の質や医療の備えも、移住を考える際の重要な判断材料になりますね。
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